いいかげんと聞くとどういう印象でしょう?
良くない印象が強いと思います。
ですが、琴はいいかげんを「いい加減」ではなく「良い加減」と捉えています。
「良い言葉で伝える・思うこと」で良いことがやってくる!と言いますよね^^*
これは実際あることです。
昔、まだ会社員だった頃、とても雑なやり方で仕事をしている後輩がいました。
御局様の先輩もその後輩が出勤してくる度に彼女の行動をチェックしては「いい加減な仕事をしている!」とボヤいていました。
御局様は完璧主義者。
見ていても気持ちの良いくらい完璧な仕事をします。
後輩はコピー用紙の角を揃えることなくホッチキスで止めるタイプ。
かち合うのは当然です。
いつか先輩の堪忍袋の緒が切れる日が来ると思っていましたが、ついにその日が来ました!
その日は業者の方が社長訪問に来られる日。
とても暑い日でした。
彼女がお茶を入れる時はいつも温度が一定ではなく、それが先輩には一番気に入らない所でした。
お茶はいつでも熱いものというのが先輩のこだわり。
その日のお茶係が後輩だったのです。
お客様にお茶を出す時には社員にも出す!が決まりだった会社。
当然、先輩にもお茶が出されます。
ぬるいお茶に先輩が痺れを切らしました。
その時後輩の彼女が言った言葉がすごい!!
「先輩のやり方で困る人がいます。
知らないでしょうけど、その人に合わせることも大切だと思います。
私のやっていることは、いいかげんではなく良い加減の方です。」
と言ったのです。
聞いているみんな呆気に取られましたが、その彼女曰く、みんなのためでもある!と言っていました。
実は、後輩は元介護士。
お年寄りを相手にお仕事をしていて身についたやり方をしていたのです。
暑い時には冷たいお茶よりもぬるめのお茶。
寒い時には湯のみで手が温かみを感じる暑さ。
暑いところに急に冷たいものを飲むことで心臓に負担をかけないためのやり方だそうです。
寒い時も同じ理由です。
ぬるめのお茶は、体や心を休ませ安定させる作用があるそうです。
で、2杯目を頼まれた時には先に出したものより熱めのお茶を入れて落ち着いてもらうためや冷たいのが良いのか聞いてからお出しするという方法をとっていたそうです。
お年寄りは少しの温度差で火傷をしたりびっくりして心臓に負担がかかる人もいます。
また、わがままな人であれば自分好みを押し付けたりと様々だったそうですが、そこで学んだ経験は人の命を守るというお役目があります。
仕事は雑ですが、そういう仕事をしていると一分一秒を無駄に出来ないため、自分が対処できることは雑になるそうな。
どうりで彼女がお茶係の時は、お客様皆様おかわりをするはずです。
最高の気遣いでもてなされているのですから。
気遣いってこういうことか…と感心したのを覚えています。
人のためを思っての「良い加減」が完璧主義の先輩のやり方では単なる自己中だったという話。
「いいかげん」に見えて実は「良い加減」だったということです。
この後輩は、お茶の気遣いが元で社長のご子息と結婚しました^^*
雑さも見慣れたらさほど気にならなく、みんなに迷惑をかけていることはありませんでした。
気になる人には目の毒ですが(‾▽‾;)
どんな時も「いいかげん」を「良い加減」に変えて、みんなに良いことが起きることができる自分になれるようになりたいものですね^^*