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【神様のお話】貧乏神のお話

【神様のお話】貧乏神のお話

『貧乏神』のイメージは、取り憑かれると貧乏になってしまうというなんとも迷惑な神様。

一度取り憑かれると追い出すのはとても大変で、人や家族に災いをもたらし、財産を食い潰し、金運を追い払ってしまうと伝えられています。

 

家族の中に金遣いの荒い人がいると、貧乏神が取り憑いている!と言ったり、それまで順調だった会社がたちまち潰れてしまうと、貧乏神に取り憑かれた!なんて言われます。

 

そんな『貧乏神』のことを琴が聞いたお話✨

 

貧乏神は元々貧乏だったわけではありません。

なぜ貧乏神と呼ばれるようになったかのお話です。

 

昔、ある豪商の家があった。

そこにはとても神様を大切にする主がいた。

その主はずっと一人で大きな家に住んでいた。

嫁をもらう話は数あれど、なかなか気にいる娘がいないまま、晩年を迎えようとしていた。

 

年の暮れ。

そろそろ正月の準備に取り掛かろうという時期。

一人女が訪ねてきた。

その女は、昔、主がまだ子供の頃今の家のお手伝いだったという。

その時、主の父親から「この先困ったことがあれば家を訪ねなさい」と言われていたという。

その当時は主は子供であり、そんな話など知りもしなければ聞いてもいない。

信用していいものか迷っていたが、もうすぐ正月。

年越しの準備の取り掛かるこの時期に来た女は、何か意味があるのかもしれない。

そして新年を迎える前に嫌な気分を持ち越すことも無かろうと、その女を家に招き入れた。

 

女は、昔お手伝いとしていたのがわかるほど、家の隅々まで知っていた。

主が知らなかったところまで知っている。

そして、手際良く掃除でもなんでも手伝ってくれた。

その女が来てからというもの、あまりに女が働きものなので、主は自分のやることまで女にやらせることにした。

毎日欠かさず手を合わせていた神棚や地蔵に参ることの果てまで。

 

すると、一年経ち二年経ちと、年数を重ねる間に段々主の家はお金が無くなって来た。

 

ある日、女は言った。

「そろそろお暇いただけますか?」

主は耳を疑った。

「いなくなるとはどういうことじゃ?」

「この家の財産はもうすでにありません。おまけにあなた様は自分の仕事まで私に押し付け何もしなくなり、しまいには大切にしていた神仏までも粗末にしました。

私はあなた様がいつも手を合わせ願っていた神棚の神です。

私が今までやって来たこと。

それはあなた様が全て自分でやっていたこと。

私はこれまであなた様のやっていたことをやってはいません。

一人が二人になった時、これまで以上に手足を動かしやり続けていたら福が舞い込んで来たでしょう。

ですが、人任せにした結果が今です。

私はあなた様が今まで通りなら福の神になったでしょう。

今、何もかも失ったあなた様には、私は貧乏神です。

これからどうするか。

心を入れ替えることでまた繁盛させるか、失念から貧乏を続けるかはあなた様次第です。」

 

そこで見せられたのは、何年も掃除も何もしていないただのボロ屋がそこにありました。

 

主は途方に暮れました。

そして思い出したのです。

 

昔、自分が小さかった時に母とは違う女の人が家にいたことを。

その時両親は必死に働き、寝る間を惜しんで仕事に明け暮れていた。

父や母にその女の存在を話しても信じてもらえず、うやむやなまま記憶が無くなり、その女がどうして出ていったかわからないけど、女が出て行ったのを見た記憶が甦ってきた。

女が出て行ってからは、みるみる家が繁盛したことを思い出しました。

そして、父が亡くなる時に言った言葉。

「家に見知らぬ女が来ても、自分のやるべきことは必ずやりなさい。これは代々家に言い伝えられていること。言い伝えを忘れるとたちまちに貧乏になる。神を拝むということは、自分の心を清くし、家が繁盛するということ。」との言葉を思い出したのです。

 

主は、自分のやってきたことを心から反省しました。

そして、貧乏神という女にも謝りました。

文句ひとつ言わず言いなりになり、時には話し相手になってくれた女。

女からは何一つ願いは無かったのに、あれもこれもとお願いし、また気に入らないことがあると当たり散らしていた自分を恥じました。

 

主は心を入れ替え言いました。

「もしお前が良ければ、貧乏神でも良い。このままこの家にいてはくれないか?そして私のことを神棚から見守っていてほしい。神にはいつでも色々話を聞いてもらった。

一人寂しい時、辛い時、楽しいこと嬉しいこと。

話し相手は神だった。

お前が目の前から消えたとしても、それは私の心の中に残っている。その姿があるだけでまた頑張れる。もし願いが叶うなら、このままこの家にいてほしい。」

 

女は答えます。

「あなた様が望むなら。」

 

そう言って女は、今は埃まみれのボロボロの神棚に消えていきました。

 

主は早速神棚の掃除をし、壊れた箇所を直し、家の掃除からここ数年何も手をつけていなかった畑や庭の手入れをしました。

ある程度片付いた時、いつも手を合わせていたお地蔵様の元は向かいました。

 

そして、お地蔵様に手を合わせ今までの出来事を話し心から反省しました。

すると、小さな物音が聞こえ顔を上げると、そこに立っていたのは神棚に消えた女でした。

 

女は言います。

「あなたの心からの声は、きっとあなた自身が家の繁栄につなげるでしょう」

そう言って女は消えました。

 

それからというもの、主は元の働き者になり、その家は前より繁盛したそうです。

 

というお話でした✨

 

貧乏神を作るのも自分。

福の神を呼ぶのも自分。

ですね✨